「墨のかたち」イベント企画 / 責任者
東京の下町浅草で生まれ、現在は書道用具専門店「宝研堂」の四代目として書道界に携わる仕事に従事しています。
硯職人であった祖父、父より硯を彫る技術を学び、店頭で取り扱う硯に携わる傍ら、硯文化の振興を目的とし、学校や書家の方々、また一般の方々対象に硯の講演なども行っております。
趣味は剣道です。
墨のかたちを創めたきっかけ
筆、万年筆、これら筆記用具の歴史はとても深く、
書道においてその道具は「文房四宝」と古くから寵愛されたもの。
培ってきた文化性はとても高く、また魅力のあるものだと思うのです。
自分なりの道具に凝って、筆を持ち手紙を書く。
気持ちと言葉を紙に載せていく。
それが相手に宛てたものであったり、記録するものであったり、その用途はさまざまでありました。
筆を走らせる行為はなんとも愛情深いものだったでしょう。
ところが最近では直筆で書くことへの抵抗感をお持ちの方をよく見かけます。
「字」はうまくないといけないとなどといった尺度もあるでしょうし、
なによりその気持ちが肉筆離れを加速させている一要因だとも思うのです。
確かに字は下手より上手で、巧みに筆を扱えるにこしたことないでしょう。
ただ苦手から敬遠されて、書道を習う、肉筆で書く、
といったことへ抵抗感を抱かれてしまうことはとても残念なことだと感じていたものです。
上手い下手でなく、書く楽しさに触れてもらいたい
その思いがきっかけでもあり、また「墨のかたち」を始めた一番の理由です。
どんなものでも手書きの文字ほど温度、気持ちの伝わるものはないと思います。
これからの墨のかたち
これは啓蒙活動であって、営利目的でも売名目的でもありません。
筆を持つ楽しさを知ってもらい、その文化の普及発展、振興が目的です。
思想の普及は短い時間では成し得ません。
一人でも多くの方に筆を持ってもらえるよう、
一年でも長く、一回でも多くこのイベントを開催していきたいと思います。
